ばね指について

バネ指と呼ばれる病気がありますが、これは指を曲げたり伸ばしたりする際の動きがスムーズにいかなかったり、痛みが発生する状態が多い疾患のことを指しています。手のひら側の指の付け根の腱の上部に腱鞘と呼ばれるところがありますが、これは腱が浮き上がらないようにするベルトのような役割を果たしています。これがあることで指がスムーズに動かせるということです。

腱鞘と腱の間に炎症が起こった場合には、指がスムーズに動かなくなってしまいます。つまり指の腱鞘炎のような状態といえば分かりやすいでしょう。バネ指といわれている理由は、急に指が伸びるばね現象が起こることが見られるからです。

ばね指の症状

具体的な症状としては、指を折りまげた際に、もう片方の手で伸ばさなければ伸ばしにくくなってしまったり、痛みやはれ、熱感などが出現するなどが考えられるでしょう。最初のうちは手のひら側に痛みが出るだけですが、この症状が進むとばね現象が出現するようになります。

さらに進行すると自分の力では曲げたり伸ばしたりすることが全くできなくなり、日常生活や仕事などにも支障をきたすようになります。

ばね指の原因

バネ指の原因としてどのような人がなりやすいのかというと、主に更年期や妊娠、出産後の女性に多くみられる特徴があります。この時期の女性はホルモンバランスが変化する特徴があり、その原因は加齢によるものや筋力の低下、骨粗しょう症や閉経などがあげられます。

腱や腱鞘などが弱くなることで傷みやすくなるので、バネ指になりやすくなるのです。そしてスポーツを行っている人や手を使う機会が多い人も症状が出やすい傾向にあります。症状が出るのは親指や中指が多いですが、そのほかの指に見られないわけではありません。まれなこととではありますが、乳幼児の親指に発生する場合もあります。